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野生の鴨の話

2013.06.04

昨日、行徳哲男先生のお話しを聞いて感銘したことが沢山あった。

中でもすごく印象に残っている言葉は「野生の鴨」です。

日本語で言うとどうしてもかっこわるいんですが、

英語では「WILD DUCKS」です。

私はこのWILD DUCKS精神を忘れずに、

これから仕事をしていこうと思います。

このWILD DUCKS精神とは、

世界を代表するある企業の精神として現代にまで引き継がれているんですが、

その物語を紹介します。

昔々、あるところに野生の鴨がいましたとさ。

野生の鴨というのは、確か1万キロメートルを一年間で移動しながら、

餌を求めて世界中を飛び回っているそうです。

なので鴨の筋肉はものすごく発達していて、足腰も非常に強いとのことです。

常に飛び続ける野生の鴨はかっこいいと人々から認識されていました。

そんなある日、湖でいつものように餌を食べていました。

餌を食べ終わったらまた飛び立って次の湖へ移ろうと思っていた時のことです。

とっても優しそうなおじいさんがその鴨の集団を発見して、鴨に言いました。

いつも長旅で疲れるだろう。

君たちのような頑張り屋さんの鴨には私からも餌をあげよう。

こうやって鴨はおじいさんのところにどんどん集まりだしました。

来る日も来る日もおじいさんから餌をもらっていた鴨たちは思いました。

ここで楽してこんなにおいしい餌をもらえるなら、

わざわざ辛い思いをして次の湖に移動しなくてもいいじゃないか。

ここでずっと幸せに暮らしていよう。

鴨たちはみんなそう思って飛ぶことをやめてしまいました。

そんな幸せな日々が続いていたある日、

おじいさんが病気で倒れてしまいました。

鴨たちはいつものようにおじいさんが餌を持ってきてくれると期待していましたが、

おじいさんは一向に現れませんでした。

鴨たちはしょうがなく、じゃぁそろそろ餌もないし、

次の湖に移ろうかと言いだしました。

そしてみんなで飛び立とうとしたその時です。

しばらく飛ぶことをやめてしまっていた鴨たちは、

飛ぶことは出来ない上に、

かけることもできませんでした。

かつてのたくましい足腰、体は面影を消し、

まるまる太った鴨の集団となってしまいました。

野生の鴨から、飼育される鴨となってしまったのです。

そして餌もなく、

飛び立つこともできなくなった飼育鴨の集団は全滅してしまいました。

そんな物語と同じような状況に至りかけている企業がありました。

時代の波に乗って、売上も伸び、調子にのっていた矢先、

自分たちは負けるはずがないんだと驕っていました。

そしてとうとう、倒産寸前まで来ていたのです。

そんなとき、この野生の鴨の話を聞いた彼らは、このままじゃいけない、

野生の心を取り戻さなくてはと、そう思ったのです。

そしてそれから彼らは息を吹き返し、

今世界で最高の企業にまで成長しています。

常にWILD DUCKS精神を忘れず世界を代表する企業になった、

それはIBMです。

IBMのロゴには鴨の絵が描かれています。

WILD DUCKS精神を忘れないためです。

私はこの話を聞き、感動しました。

なんとWILD DUCKS精神というものはかっこいいんだろうと、

背筋をまっすぐ伸ばして話を聞いていました。