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「ハゲタカと少女」

2010.03.04



写真「ハゲタカと少女」ケビン・カーター撮影
長期の内戦と旱魃により荒野となったスーダンにて撮影された。

 私は、1994 年ピュ―リッツア賞を報道企画部門で受賞した南アフリカの報道写真家ケビン・カーター撮影「ハゲタカと少女」の写真を明日の中学校の講演に取り上げた。その写真は、3つの命を写し出している。 飢えのために歩けなくなってうずくまる少女の命、その少女を獲物としてじっと見るハゲタカの命、そして撮影したケビン・カーターの命である。それぞれ、厳しい環境で懸命に生きる瞬間がスチル写真に撮影された。この 1 枚の写真に当時、この写真が米国の新聞に掲載されると「なぜ、少女を助けなかったのか」と非難の声が高まり、米国はもとより日本でも論争になった。しかし、カーターは、その写真によってスーダンの紛争と飢餓の悲惨さを伝えるというジャーナリズムの職務をまっとうした、と私は主張したい。フォトジャーナリストは真実を撮る任務があり、カーターの行為を人間の倫理を楯にして“茶の間の平和主義”で批判することはできない。しかし、フォトジャーナリストも人間であり、悲惨な光景を忠実に伝える苦労は極めて大きい。カーターは、悩んだ末に自殺してしまった。この論文では、彼の心の葛藤も論じてみる。彼の心の葛藤も論じてみる。

参考資料・写真資料提供
(ケビン・カーターの作品):http://homepage.tinet.ie/~manics/MSPedia/Carter.htm


現実である。


ロハス村         村長