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涙を流すと心身によい!?

2010.06.29



つらいときや悲しいとき、悔しいとき、また逆にうれしいときや感動したときに、自然に流れる涙。感情の揺れ動きによって涙腺が緩み、涙が流れると、不思議とすーっと気持ちが落ち着いてくるように感じませんか?

実はこの涙、自律神経と大きな関係があるのです。涙にはさまざまな種類がありますが、喜怒哀楽で流れる涙を「感情の涙」といいます。そして、その感情によって、涙の成分や味、量が異なるのです。

たとえば、悔しいときや怒ったとき。こんなときは感情が昂ぶり、落ち着かない気分になっているはずです。こうした感情のときに流れる涙は、心身を緊張させる神経「交感神経」が刺激されることによって分泌されます。そして、ふりしぼられるように出るため、量が少なめで、ナトリウムを多く含んでいるために、しょっぱい味がします。

反対に、うれし涙や悲しい涙。こんな気分を感じるときはとてもリラックスした状態だと思います。こうした涙は、心身をリラックスさせる神経「副交感神経」が刺激されることによって分泌されます。ふいてもふいてもとめどなく流れるため、涙の量が多く味は水っぽくて薄口です。また脂肪分が少なく、カリウムが多めです。

さて、交感神経が刺激されて流れる涙も、副交感神経が刺激されて流れる涙も、ひとしきり涙を流した後は、気持ちがすっきりしますね。これはどうしてでしょう。これは、涙といっしょに流れ出る物質と関係があります。

涙には、脳から分泌されるプロラクチンや副腎皮質刺激ホルモンといったストレスに反応して心身に緊張を強いたり、免疫系に影響する物質が含まれていることが分かっています。
また、ロイシン?エンケファリンというストレスによって生じる神経反応を緩和する脳内モルヒネの一種も含まれていることが確認されています。また過多になると神経の伝達に影響を与えるマンガンというミネラルも確認されています。

どうやら人は、涙を流すことで過剰になったストレス物質を排出し、自律神経をコントロールしているようです。やはり、泣きたいときは思いっきり泣くことが、自律神経のバランスを整えるためにとても大切なのですね。


ロハス村          村長