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稲盛和夫の「運命と立命」

2011.03.28



明日、あずま?るさんで授業を急遽持つようになりました。

20代?60代までの生徒さんです。

さて、何の話をするべきか悩んでいます。

成和塾で習った運命と立命の話をしょうと思っています。

稲盛さんが、若いころ読まれた、安岡正篤(やすおかまさひろ)さんの知命と立命でのお話。

16世紀末、中国の明の時代の袁了凡(えんりょうぼん)という方の生き方について

幼い頃から母の手一つで育てられた袁了凡(えんりょうぼん)の家に、ある時、易学に精通している旅の老人が訪ねてきて、少年の未来を予測。

今は、医者になる勉強をしているが、それは受からないだろう。

その後、役人の道に進むだろう。そのときに、何歳の時に、何番で合格して、何番で次の試験に合格して・・・・

その後結婚するが、子供はできない。そして、53歳でなくなるだろう。。。。

最初、袁了凡は、全く気にしてなかったのですが、あのときの老人が言ったとおりになります。。。

医者になることもできず、また、試験の合格の番号もぴったり。。。すべてが、老人が言ったとおりになっていきます。

そこで、袁了凡は、人間には、運命があるならば、あれこれ、努力することはやめ、運命に任せることにした。

ある時、袁了凡は、出張先の雲谷という偉いお坊さんに出会います。

「あなたは、年が若いのに非常にできていらっしゃる。どういう修行をつまれたのか?」とお坊さん。

「いいや。私は、ただ運命に従っているだけです」と袁了凡。

「なんだ、そんなことか。では、あなたは、実にくだらない人だ。」と吐き捨てるように言いいます。

びっくりした袁了凡が訳を聞いてみますと、お坊さんは答えました。

「確かに人間には運命というものがあります。運命は決まっていますが、それは宿命ではありません。運命は前世の行いによってきめられているものですが、それは現世の努力で変えられるものなのです。それが立命です。自分の人生を創造的に生き、修行をしなさい。善きことを思い、思いやりの心を持ちなさい。そうすれば、あなたの運命は変るのです」

 それを聞いた袁了凡は愕然とします。そして、努力して自分で自分の人生を切り開く生涯を送るようになります。

そうすると不思議なことに、あの旅の老人に予言されたことがことごとく外れるようになりました。できないと言われた子供もでき、何歳で死ぬと言われた年をはるかに過ぎても健康です。そこで、自分の息子に人生の哲学を書き残します。それが「了凡四訓」という「袁了凡の教え」になったという話です。