最新記事
カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
 

これからの世の中・・・神田昌典が語る。

2012.05.08



最近、私のフェースブックで良く紹介をしている神田昌典さんのメルマガの一部ですが・・・かるほど?っと共感をしましたのでシェアします。お時間が空いたときにでもお読みください。
これからの生き方のヒントになりますよ。

この考え方なら私は、これからの世の中で必要な人になれそうです。
「これからの世の中に必要な人になる」
これって、未来の自分像描けていると言うことでしょうか?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[1] 神田昌典の特別エッセイ
         ?  『灰色の男たち』と、企業の終わり
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
先日のことだ ― ある企業からの依頼で、取材に応えることになった。
私は結構、ワクワクしながら、その企業を訪問した。ベンチャースピリットを伝統とする、クリエイティブな企業だからだ。

最先端のビルに入り、レセプションフロアに立った。モダンクラシックな内装。
相当なレベルの空間デザイナーが手がけたことが伝わってくる。
受付嬢は、ヘッドセットをつけ、完璧な笑顔を浮かべている。
普通だったら、新しく出会う人たちとの共振に、私の体温はあがっていったはずだ。
しかし、なぜか、その空間は、僕の熱を奪っていった。

取材がはじまった。
素晴らしいインタビューアーだったし、素晴らしいカメラマンだった。
しかし…、インタビューが行われた『場の空気』は、とっても不自然だった。

不自然な理由、その1。まず、その企業の担当者は、顔を見せない。
インタビューアーも、カメラマンも、フリーランス。
つまり…その企業の名刺をもったものが誰もいない中で、その会社の顧客に向けた
インタビューが実施される。

不自然な理由、その2。数百もある会議室の一室で、インタビューがはじまったのだが、その真っ最中にノックがなる。先ほどの受付嬢が、すでに予約された時間が終了だという。
完璧な笑顔、丁寧な言葉 ― ゆえに、完全な威圧感。
まわりの会議室は、空っぽにも関わらず…、私たちは追い出された。

不自然な理由、その3。世の中ではリスペクトされるほどの、人気企業。
場所を移動するときに、社員がどやどやと入り込んでくる。
私たちは明らかにゲスト。にも変わらず、社員証を首にかけた社員は、ゲストたち(フリーランスたち?)に構うことなく、エレベーターを降りていく。

ひとつひとつは些細なことだ。だが、どうしようもなく感じたことがあった。
熱き魂が創り上げた、このベンチャー企業は、すでに乗っ取られている。
知らず知らずのうちに、何者かに乗っ取られているのだ。
会議室や媒体の枠だけを管理する ― それが、この会社の事業になってしまっている。
社員は、時間管理に精を出す。完璧な笑顔、丁寧な言葉 ― そして当たり前の、優越感。
すっきりと片付いた空間のなかで、効率という価値観のなかで、すべては片づけられる。
顧客がどんな不安をもち、どんな希望をもっているのか? 
それを話題にしたくても、顧客はネットの向こう。番号がついたデータでしかない。

どんなにクリエイティブな会社であっても、その魂が粉々にされるのは一瞬だ。
『灰色の男たち』が、会社で闊歩しはじめると、それがはじまる。
『灰色の男たち』の特長は、スーツに身を包んだエリート。高学歴・高資格。
しかし顔は能面のように固まっている。目の奥が冷え切っている。
会社の何が顧客から喜ばれているのか、愛されているのか、考えたことがない。
彼らは、先人たちを軽く扱いながら、先人たちが築いてきた資産を食いつぶして、去っていく。
資本主義からもっとも利益を享受している彼らが、いま資本主義を機能させなくしている。
本人たちも、分からないのだ。自分たちが、会社を全力で壊していることを。

『灰色の男』を引き寄せているのは、自分自身だ。
自分自身が本当の自分のあるべき姿を生きていないときに、彼らは、ふっと現れる。
自分のまわりが、どんなに酷い『灰色の男たち』で囲まれているのか 
― それについてまわりに同情を求めるほどに、『灰色の男たち』は喜んで、あなたのまわりに集まりだす。あなたがやりたくないことを我慢し、自分を犠牲にするほどに、『灰色の男』は、あなたの内部で大きくなる。
そして、その結果、いつの間にか、自分が『灰色の男』に乗っ取られてしまう。

しかし、『灰色の男たち』を消すのは、簡単だ。
それはあなた一人でも、消すことができる。

やりたいことを、ほんの少しでも、今やるのだ。我慢するんじゃなく、嘘をつかずに。
走り出したいなら、走る。踊りたいなら、踊る。唄いたいなら、唄う。
ワクワクしながら、全力で楽しみ、全力で笑う。
すると『灰色の男たち』は、あなたを蚊帳の外に置きはじめる。

あなたは、こんなに頑張ったのに、なぜ自分が外されるのか、と悲しむかもしれない。
だが、それがチャンスだ。新しい世界の入り口に立ったのだ。
新しい世界では、あなた自身がルールを決め、あなた自身の色で満たすことができる。
自分が喜ぶことをやり続けるのだ。自分勝手に。徹底して。

あなたが打算計算に生きた時、『灰色の男』は近付いてくる。
中途半端な生き方が、中途半端な色を引き寄せる。
あなたが心の底から喜ぶことを選択したとき、そいつは消える。

自分に正直であってもいいという時代が、ようやく準備された。
だが、入口が開いている時間は、短い。
飛び込め。自分に正直に生きる人生に、リスクはない。